こんなシミュレーションをして喜んでませんか?
「相場に変化がなく、このまま分配金が変わらなければ、○○ヵ月で元が取れる。」
税金がいくら引かれるかで少しの誤差はあるでしょうけど、その計算はたぶん正しいでしょう。
基準価額が10,000円で分配金が100円だとすれば、100回の分配(8年と4ヵ月)で、基準価額が6,000円で分配金がずっと100円だとすると、60回で元が取れます。ただ、それだけです。
ですが、まさか↓こんな感じでイメージしてないですよね?

(引かれる税金を20%とし、80円ずつ受け取りor再投資した場合。)
これは、分配金が出た分だけ基準価額が下がることがわかってない事例です。
基準価額が下がってないということは、毎月税引後で80円ずつプラス(+0.8%)になっています。
再投資の方は、毎月+0.8%の複利で増えるということになります。
これでは相場が動いており、前提条件と異なります。
「上がったり下がったりするんだろうから基準価額は気にしない」という人も、これに近いイメージをお持ちなんですかね?
相場に変動がなければこうなります

実際には、ここまで下がる前に分配金が減るか、繰上償還されるんでしょうけど、あくまでシミュレーションの上での話です。
もちろん、毎月1%ずつ成長するファンドで、先のグラフのような結果になることもありますし、分配金だけで元が取れてしまう場合もあります。
言いたいことは、分配金の分だけ基準価額が下がることを頭に入れてないと、おかしなシミュレーションになってしまいますよということです。
最後に
先のグラフに似た事例をたまに見かけるので、このようなエントリーを書いてみました。
毎月分配型に投資をするもしないも自由ですけど、明らかな誤解をしてブログを書いていたり、コメントを寄せあったりしてるのを見ると、大丈夫かなと心配になってしまいます。
口数が増えて複利効果で云々…というのも同じです。
自分で正しく理解したうえで、それでも毎月分配型だというのならいいんですけど。
投資と経鼻内視鏡は自己責任で…