分配金利回りに気をつけて! | ますい画伯とインデックス投資?

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分配金利回りに気をつけて!

2015-09-04
記事中のイラストはフリーハンドのマウスペイントで、実際にはこんな風に描いてます。
五輪のロゴを考えてみたんですけど、やっぱりこうなっちゃいました(オンマウス)↓





ポイントは、漢字です。
もういいですね…

ではでは、気を取り直して、今回は分配金利回りについて考えてみましょう。


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まず、分配金利回りとは?



  • A:(現在の基準価額≧1年前の基準価額)の場合
    分配金利回り(%)=1年間の分配金累計÷1年前の基準価額×100

  • B:(現在の基準価額<1年前の基準価額)の場合
    分配金利回り(%)={1年間の分配金累計+(現在の基準価額-1年前の基準価額)}÷1年前の基準価額×100


簡単に、現在の基準価額=1年前の基準価額として、
基準価額が10,000円のファンドに、1年間で1,200円の分配があったとします。
この場合の分配金利回りは12%です。

基準価額が5,000円のファンドに、1年間で1,200円の分配があったとします。
この場合の分配金利回りは24%です。



そこで、各証券会社のホームページをチェック


ネット上で調べた範囲内では、最新の「毎月分配型(のみの)分配金利回りランキング」というのは見つかりませんでした。規制でもできたんですかね?

そこで、自分が口座を持ってる4社で調べてみました。

  • SBI証券
    毎月分配型だけではないが、分配金利回りランキングはあり。
    トータルリターンがマイナスの場合は、Bの式で計算。
    毎月分配型の最上位はコチラ。

    ランキング3

  • マネックス証券
    毎月分配型だけではないが、分配金利回りランキングはあり。
    トータルリターンがマイナスの場合は、Bの式で計算。
    毎月分配型の最上位はコチラ。

    ランキング2

  • 楽天証券
    分配金利回りランキングがなし。
    いいね!

  • カブドットコム証券
    毎月分配型だけではないが、分配金利回りランキングはあり。
    トータルリターンがマイナスの場合も、Aの式で計算してるので、基準価額が下がっているファンドが上位に。
    しかも、配当利回りって何ですか…

    ランキング4

各社それぞれですね。
このランキングを参考にしてファンド選びする人なんて、いるんでしょうね…



分配金利回りが高いファンドとは…


分配金とは、いかなる場合にも基準価額からの取り崩しです。
分配金利回りが高いファンドは、たくさんのお金を早く削って返してくれることになります。

短期で利益を出していきたい人にはフィットする場合もあるかもしれませんけど、長期投資を考えている人には分配金自体がありがたくないですよね。

また、基準価額が下がっているのに高い分配金を出し続けていることが分配金利回りを上げている要因のこともあります。これは健全ではありません。

基準価額が下がっているファンドは、繰上償還の危険も隣り合わせですし、高い分配金を維持していくのは物理的に難しいでしょう。



分配金利回り=利回り?


しかし、一番問題なのは、この分配金利回りをトータルリターンと勘違いしてしまうケースです。
信じられないかもしれませんが、実際にここを間違ってしまっている投資ブログもたまに見かけます。

自分だけ勘違いして夢を見るのは自由ですが、これを世に発信しているのを見るにつけて、これを信じて、次のようなことをする人が出てくるのではないかと余計な心配をしてしまいます。



借金をして毎月分配型を購入し、返済は分配金で!


これです。

分配金利回り=トータルリターンと勘違いしてるなら、分配金利回りランキングの利率と、カードローンなどの金利と見比べて、やってみたくなる気持ちもわかります(ことにしておきます)。

では、CMで有名な楽天銀行のカードローンで見てみましょう。ムムッ
審査も楽でお手軽に借りられ、楽天ポイントも貰えるそうです(ススメているわけではありません)。

金利は年9.6%~14.5%(100万円以上200万円未満の場合)なので、分配金利回りと比べると楽に勝算がありそうです。

毎月の返済額は、残高スライド返済方式で、利用残高に応じて確定します。

(利用残高)(返済額)
10万円以内 3,000円
30万円以内 5,000円
50万円以内 10,000円
100万円以内 15,000円
150万円以内 20,000円

これくらいなら、100万円分もファンドを買えば、分配金の中から支払っていけそうな気がしますね…



楽天カードローンシミュレーション


金利は安い方で9.6%にして、100万円で計算してみました。

カードローン

なんと、183回(15年と3ヶ月)の返済で、1,567,896円の支払いになります。
この時点で気が遠くなりますね…


注)自分はこういうローンには詳しくないので、調べればもっといい条件のものもあるかもしれません。言わずもがな、ご利用は計画的に…



これ以上はやめておきます。


分配金利回り=トータルリターンではないので、カードローンの金利と毎月分配型ファンドによくある購入手数料がかかるなら、それを取り返すだけでも相当の苦戦が予想されます。

しかも、借金を返済し終わるまでに、そのファンドが繰上げ償還されずに残っているかどうか…

ファンドによっては元が取れることもあるんでしょうけど、借金してまで投資するのは危険です。
もしやってるなら、雲行きが怪しくなる前に撤退する勇気も必要かもしれません。



最後に


分配金利回りに惑わされるのはやめましょう。
話しがそれましたね…



毎月分配型について / コメント : 2



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当記事は、2015年09月04日のものです。
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