
(グラフ1)のような場合には基準価額が10,000円から9,000円に下がっているのに、個別元本も同じだけ下がっているので損益は±0です。
これは、高づかみしても個別元本が減ったから助かった、ということではありません。
基準価額は分配ごとに200円ずつ削られたが、結局それを上回って上昇した、というだけのことです。
つまり、このケースは高づかみとは言いません。
(グラフ2)のケースはどうでしょう?
特別分配を出しながら基準価額も7,000円まで減っているので、最終的な含み損は2,000円です。
これが高づかみです。
(グラフ1)のようなケースを想像して、個別元本は減っていくものだから、高づかみしても問題ないと考えるのは危険です。
要するに、個別元本が減っているときには基準価額も下がっているので、分配によって個別元本が下がるのが得してる気になるのは間違っているということです。
これからも、いろんなケースについて考えていきたいと思います。